ニトリ/無人搬送ロボット、Butler導入
皆さん、こんにちは。1月25日のLニュースに次のような記事が掲載されていました。
ニトリグループのホームロジスティクスは1月25日、西日本通販発送センターへのインテリジェント無人搬送ロボットButlerの導入を決定したと発表した。
これまでホームロジスティクスでは「人に優しい職場環境の実現」を掲げ、さまざまな次世代型物流機器の導入と検討を行ってきた。昨今のEコマース市場拡大による物流需要の増加、年々困難になる人材の確保、さらに同社の理念に沿った仕様である、という要件を満たす物流機器として、Butlerを選定した。
大阪府茨木市の西日本通販発送センター(大阪DC内併設)に10月頃、79台の導入を予定している。
Butlerは「作業者の定点作業を実現する(ロボットが商品を作業者の元まで無軌道で搬送)」「大小さまざまな荷姿の商品の取扱が可能である(100cm×100cm×200cmまでの大型商品に対応)」「AIにより作業効率を向上させる(出庫頻度や関連性から自動」で棚の保管位置をコントロール)の特徴がある。
昨年2月導入のロボット倉庫(Autostore)に続き、さらなる物流機能の強化と「人に優しい職場環境の実現」を図る。
Butler(バトラー)の主な機能は、可動式の商品棚を持ち上げて動かす無人搬送ロボット。可動式の商品棚に商品を保管することで、平棚よりも高い保管効率を実現している。
出庫時はオレンジの色鮮やかなButlerが可動式の商品棚を作業ステーションまでスピーディかつ丁寧に搬送し、作業員は到着した商品をスクリーンの指示に従ってステーションに置くことでピッキング完了となる。
人が倉庫内を歩き回るのではなく、商品棚が倉庫内を動くことで、商品の入庫から出庫までの時間短縮と効率化を図る。
可動式の商品棚とButlerはそれぞれ1台単位で増やすことができ、台数に制限がないため、倉庫の全体最適が可能となる。
リアルタイム受注に対応して最適棚を選定でき、バッテリーも長寿命だ。
以前、こちらのブログで紹介したアマゾンのアマゾン ロボティクスと同じですね。
物流業界に身を置く私からすると非常に複雑な気持ちになってしまいます。
なぜかというと、以前のブログでも述べましたが、このようなロボットが普及することによって誤集荷、誤発送といったミスもなくなり、より正確、スピーディにお客のもとに荷物を届けることは可能になります。
しかし、今までその倉庫で働いていた人達の職が奪われてしまう可能性も出てきます。
いきなり人間とロボットが入れ替わることはないとは思いますが、徐々にロボットが入ってくるようになるでしょう。
人が行う仕事は、商品を棚から探したり運んできたりすることから、ロボットを管理する仕事へと変わります。
当然前者のピッキング作業の方がロボットを管理する仕事よりも人数を要しますのでロボットに切り替われば従業員も格段に減るでしょう。
またロボットを管理する仕事は非常に専門性の高い仕事になるでしょうから、そう簡単に転職もできません。
今まで培ってきた倉庫内作業の技能や経験も必要となくなりピッキング作業自体がこの世から必要なくなってしまいます。
そうなるとその技能や経験を活かす場所がなくなり、多くの人が職を失い、ロボットのせいで2極化が進む恐れがあります。
ロボット導入は仕事の効率を上げる効果があるのは事実ですがそれによる弊害もものすごくあるということを認識し、その弊害に対する対策も非常に重要で、今後の倉庫自動化に対する課題だと私は思います。