アマゾン、国内で1兆円超 16年度本社調査 小売り大手の半数は減収
皆さん、こんにちは。6月28日の日経新聞に次のような記事が掲載されていました。
「日本の小売業でネット通販の存在感が一段と高まってきた。日本経済新聞社がまとめた2016年度の小売業調査では、ネット通販最大手アマゾンジャパン(東京・目黒)の売上高が初めて1兆円を突破、セブン&アイ・ホールディングスなど大手小売業は半数が減収となった。国内の小売市場が2年連続で縮小するなか、ネット通販が店舗型小売業のシェアを奪う構図が鮮明になってきた。
アマゾンジャパンの売上高は15年度比17.5%増の1兆1747億円と初めて大台を突破した。日本の小売業では百貨店大手のJ・フロントリテイリング(1兆1085億円)を抜いて6位に浮上した。
商品の選びやすさやスピード配送などの利便性で消費者の支持を集め、15年度からの増収額は1747億円と突出している。4月から生鮮品を配達する「アマゾンフレッシュ」を開始。百貨店やドラッグストアの商品を届けるサービスも加えた。年会費3900円の「プライム会員」は配送無料のサービスのほか、動画や音楽配信を利用できる特典が好評で登録者を伸ばしている。
アマゾンジャパンの2桁成長が続けば、17年度は売上高で百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスを抜く見通し。若者のファッショントレンドをつかんでいる衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイは、16年度の売上高が763億円と4割増加した。ヨドバシカメラは全体の売上高が3%減った半面、通販部門は1080億円と約1割増加した。
増収額ランキングでは「ユニクロ」のファーストリテイリングやドラッグストア大手のツルハホールディングス、家具大手のニトリホールディングスなど専門店が上位を占めた。
既存の小売業では売上高上位20社のうち半数の10社が減収となった。首位のイオンは334億円の増収にとどまった。2位のセブン&アイは百貨店と総合スーパーが不振で2100億円の大幅減収。三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店大手も軒並み減収となった。
商業動態統計によると、16年の国内小売業の販売総額は139兆8770億円と前年比0.6%減った。マイナスは2年連続。原油安の影響を受けた燃料小売りのほか、飲食料品、百貨店の衣料品などが減少した。」
今回の記事を読んで、とても複雑な気持ちになりました。
今の時代、ネット通販が生活のインフラとして必要不可欠となっており、日本の小売業の中でも非常に存在感を増してきているのは理解できます。
私自身も色々なモノをネット通販で購入しますし、よく利用させて頂いています。
しかしその反面、ネットで購入しなければよかったと思うモノも多々あります。
確かに、ネット通販はワンクリックで購入出来て、商品も自宅へ届けていただけるし、この上ない便利さがあるのですが、モノを買っているという感覚が非常に薄くなり、ついつい余分なモノまで購入してしまったり、自分が想像していたものと違ったりと、多くのマイナス面を抱えているのも事実です。
また、通常の「買い物」ですと商品を手にすることが出来、そのモノ自体の質感、サイズ、色合い、匂い等、ネット通販では得られない情報を得ることが出来てから購入出来るので非常に買ってからの後悔が少ないような気がします。
それから、店頭での購入ですとネット通販ではない店員とのコミュニケーションがあります。
この店員とのコミュニケーションに関しては、賛否両論あると思いますが、私は非常に大切な部分だと思います。
その、買おうと思っている商品の情報をより多く得ることもできますし、よく行くお店であれば店員さんとも仲良くなれ、思わぬ特典なんかもあるかもしれません。(笑)
私は、決してネット通販が悪いといっているのではなく、バランスの問題だと思っています。
私達、消費者が両方のメリット、デメリットを確実に把握し、それぞれの良さを活かしながら利用することが非常に重要ではないでしょうか。
ただ単純に値段だけで商品の購入を決めるのではなく、商品以外の付加価値的なサービスを求めてみるのも新しい発見があるかもしれません。
私は決して今のこの現状が良いとは思っていませんので、今後のこの二つの似て異なる業界がどう変化に対応していくのか楽しみです。