ヤマト運輸/路線バスを活用した宅急便輸送、環境大臣賞
皆さん、こんにちは。12月8日のLニュースに次のような記事が掲載されていました。
ヤマト運輸は12月8日、エコプロダクツ大賞推進協議会主催の第13回エコプロダクツ大賞において、路線バスを活用した宅急便輸送「客貨混載」の取り組みが「環境大臣賞」を受賞したと発表した。
ヤマト運輸は、「一番身近で、一番愛される企業」になることを目指し、行政・地方自治体(Government)と一緒になって取り組む「プロジェクトG」を推進し、地域の活性化や課題解決に向けてさまざまな取り組みを行っている。
2015年6月より、バス事業者と連携し、路線バスに一定量の宅急便を積載できるよう、座席の一部を荷台スペースとするなどしてトラックで運行していた区間の一部を路線バスに切り替えて輸送する「客貨混載」を始めた。これにより、CO2排出量の削減につながり、環境負荷低減を実現することができた。
バス事業者にとってはバス路線網の維持につながる新たな収入源の確保、過疎化や高齢化が進む中山間地域の自治体にとっては、生活交通路線の安定化による地域住民の生活基盤の維持・向上、ヤマト運輸では、セールスドライバーが地域に滞在する時間が増え、より地域に密着したサービスを行えることにより、環境負荷低減に留まらない幅広い効果を生み出した。
岩手県でスタートした「客貨混載」の取り組みは、宮崎県そして、2016年には北海道や熊本県でも地域のバス事業者と連携して展開している。
「プロジェクトG」を推進し、「客貨混載」に限らず、今後もさらに各地域における課題解決と地域活性化に貢献していくとしている。
このサービスはバス事業者とヤマト運輸、またその周辺地域に住む人達にとってメリットのある素晴らしい取り組みですね。
今や路線バスの乗員数も年々減少し、高齢者の移動手段となるバス路線網の維持が課題となっています。また、物流業界においても、トラックドライバーの労働力人口減少による物流網の維持が課題となっています。
こうしたそれぞれの業界の問題解決としてヤマト運輸と地域のバス事業者が連携しスタートさせたサービスが「客貨混載」です。
路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性が向上し、地域住民にとって、路線バスの路線網が維持され、安定的に利用できることで、病院やスーパーなど多様な施設へアクセスでき、生活基盤の維持・向上につながりますね。
このように企業同士が連携し、お互いそれぞれの長所を最大限に発揮し、サービスを提供する仕組みを色々な業種でも行っていただければ地域活性化、雇用の創出にも繋がっていくのではないでしょうか。
まさにヤマト運輸さんが目指す「一番身近で、一番愛される企業」です。
私は、こうした形のビジネスが今の日本に一番必要なのではないかと強く感じました。