佐川が週休3日制 運転手確保、兼業も容認
皆さん、こんにちは。6月6日の日経ニュースに次のような記事が掲載されていました。
物流大手の佐川急便は正社員のトラック運転手に週休3日制を導入する。給与水準は週休2日制の場合と同程度とし、休日は他の仕事との兼業も認める。人事制度を見直して正社員に多様な働き方を用意することで運転手を確保し、深刻な人手不足の解消につなげる。
佐川は東京都と山梨県の採用活動で週休3日制の正社員の募集を始めた。宅配便の集配や集金を担う運転手として働いてもらう。効果を見て、他の地域の採用活動や既存の運転手にも適用を広げることを検討する。佐川の運転手は現在、正社員と契約社員を含めて約3万人に上る。
佐川の週休3日制は1日当たりの平均労働時間を10時間とし、週休2日制の8時間より長くする。1日8時間の法定労働時間の適用を受けない「変形労働時間制」を活用。週休2日制と同様にシフト制を採用し、本人の希望と事業所の繁閑を勘案して勤務日を決める。
週休3日制の導入はファーストリテイリングや日本KFCホールディングスなど小売り・外食業界が先行。物流業界を含め、今後も人手不足に悩む様々な業界で導入例が増えそうだ。
佐川の場合、週休3日制の月給は東京勤務の正社員登用時で18万~26万円とし、週休2日制とほぼ変わらない。ただ、週休3日制は残業時間が少なくなるため、実際の手取りは週休2日制より少なくなるとみられる。ボーナスや昇給は成果に応じて決める。
休日には他の仕事との兼業を認める。将来に起業を考えている人材や、家業を手伝う必要がある人の応募を見込む。
求職者1人に対して何件の求人があるかを示す有効求人倍率は、トラック運転手で2倍を超えており、新規採用が難しい。物流会社はこれまで、不足する人材を派遣社員やアルバイトなど非正規社員で賄うことが多かった。だが、正社員を希望する求職者が増えており、佐川は受け入れの間口を広げることにした。
週休3日制の導入企業でも利用人数はまだ少数にとどまる。だが、ファミリーマートも今秋の開始を予定するなど小売り・外食業界を中心に徐々に採用が広がる。佐川が週休3日制を始めることで、物流業界でも導入が広がる可能性がある。
運転手の長時間労働問題を受けて、物流業界でも働き方改革が加速している。宅配最大手のヤマト運輸は今年度に1万人規模を新規採用し、従業員1人当たりの労働時間を短くする考え。10月には退社から出社まで最低10時間以上を空ける「勤務間インターバル制度」を導入する予定だ。
多様な働き方、募集人員の間口を広めるという意味では非常に有効な案だと思いました。
しかし、一日平均の労働時間は週休2日よりも週休3日の方が多くなりますので、兼業を認めるとは言っていますが、そこで、休日の3日の中にその他のアルバイト等を入れるというのは、ちょっと非現実的なような気がします。
そこは、あくまで個人の自由ですから「兼業」という選択肢が増えるというだけでも社員達のモチベーションは上がります。
今後、物流業界だけでなく、日本中のあらゆる業種の企業が働き方の多様性を求めていくようになると思いますが、それぞれの業種に合った働き方を模索し実行していくのは決して容易ではありません。
また、「仕事」に対する考え方も人により様々です。
そういった、時代に合わせて働き方を変えていく形がどう今後に影響してくるのか楽しみです。