UPS/トラックの屋根から自律型ドローンを発着、個人宅の配達テスト実施
皆さん、こんにちは。2月22日のLニュースに次のような記事が掲載されていました。
UPSは2月22日、集配トラックの屋根部分から離陸したドローンが貨物を自動で住宅に配達し、その後、他の貨物の配達のために移動中のトラックに戻るというテストに成功したと発表した。
テストは、現地時間2月20日に米国フロリダ州タンパ市で行われた。テストで使用された電動UPSトラックとドローンは、米国オハイオ州を拠点とするバッテリー電動式トラックとドローンの開発会社であるワークホース・グループ社が製造した。
UPSが独自開発した配送ルート最適化ソフトウェア「ORION(On-Road Integrated Optimization and Navigation)を利用することで、1日1人のドライバー当たりの運転距離を1マイル減らすだけでも、最大で年間5000万ドルのコスト削減に繋がる。
UPSでは、世界中で毎日約10万2000人のドライバーが配達を行っている。
地方の配達ルートは、個々の配達に必要な時間と車両の費用のため、最もコストがかかる。テストでは、ドローンが1件の配達を行う一方で、ドライバーはそのままルートを進み、別の配達を行った。UPSは、ドローンが将来的にこうした役割を担うようになると想定している。
テストでは、ワークホース製の電気/ハイブリッド配送トラックに搭載された高効率オクトコプター配達ドローン「Workhorse HorseFly UAV デリバリーシステム」が使用された。集配トラックの屋根部分に搭載され、ドローンの下部に設置されたケージ(かご)が屋根のハッチを通じてトラック内部にぶら下がっている。車内のドライバーがケージに貨物を入れ、タッチスクリーンのボタンを押すとドローンが離陸し、あらかじめ設定された住所まで、自律ルートで向かう。
バッテリー駆動のHorseFlyドローンは、屋根にドッキングされている間に 充電され、1 回の充電で30分間の飛行、最大10ポンド(約4.5Kg)の貨物の輸送が可能。同社は、長年ドローンを含む自動化とロボット技術に関するテストを行ってきた。 昨年9月には、米マサチューセッツ州ビバリー市の大西洋沿岸から3マイル(約5km)離れた島まで、緊急医薬品の試験輸送を行った。
人道的支援においても広範囲にドローンを使用し、 ルワンダでは、遠隔地に救命血液とワクチンを配達するため、第三者組織と提携した。 UPSはさらに、自社倉庫内の高い棚にある在庫確認などでもドローンを活用している。2016年に米連邦航空局(FAA)が発行した小型無人航空機システムに関する規則は、ドローンの一定の商用利用を認めるものであり、将来的にドローンの活用用途をさらに広げる道が開かれた。UPSは、FAAのドローン顧問委員会を構成する、主要なステークホルダーから成る35組織の1つに選ばれた。同委員会は、全米航空システム(NAS)内におけるドローンの安全かつ確実な運用を最終的に可能にするドローンインテグレーションの課題に関するFAAの推奨事項をまとめる予定だ。
非常に現実的なドローンの活用方法のテストですね。今までドローンでの荷物の配達は話題になっており、私のブログでも紹介したことがございましたが、ちょっと現実味にかけてるといいますか、なかなか直ぐの運用は難しいと思われるものばかりでした。
しかし、今回のニュースでは動画を載せており、その動画を見ると、集配トラックの屋根部分から離陸したドローンが貨物を自動で住宅に配達し、その後、他の貨物の配達のために移動中のトラックに戻るシーンが見られます。
実際に配達をし、その後のドローンの回収までの一部始終です。
UPSはすべてをドローンが行う方法ではなく、人間とドローンのハイブリット方式を選んだようです。この方法ですと大きなコストの削減は見込めませんが上記で述べている通り「1日1人のドライバー当たりの運転距離を1マイル減らすだけでも、最大で年間5000万ドルのコスト削減に繋がる。」
となるようで、塵も積もれば山となるですね。
まずは可能なことから始めて、そこで得た経験と知識を基に、更なる向上を目指すのではないでしょうか。
日々、目まぐるしく発展している技術の進化を今回のニュースで感じさせていただきました。
ちなみに動画は下記のURLからご覧になれます。
https://youtu.be/a1jN05Ew6-Y