米クリスマス商戦始まる 4%増予想も実店舗は苦戦?
皆さん、こんにちは。11月24日の日経新聞に次のような記事が掲載されていました。
拡大を続ける米景気の勢いを試す年末商戦が23日始まった。堅調な労働市場を映し、今年の売上高は前年比4%程度の増加を見込む。百貨店大手のメーシーズなどが店頭で大規模なセールを始めた。一方、アマゾン・ドット・コムは値下げ攻勢をかける。ネット通販に押されて業績が低迷傾向の店舗主体の小売業にとって、勝負の年末セールになる。
消費者の購買意欲は高い。ニューヨーク・マンハッタンの百貨店メーシーズは感謝祭当日の23日午後5時に開店。50代のサンドラさんは「きょうは昼ごろから開いている店で買い物を始めた。今年の予算は1000ドル(約11万円)だけど、すぐに超えそう」と話した。
シカゴ市郊外のフォレスト・パークにあるウォルマートのスーパーセンターは23日午前6時に開店した。目玉商品は午後6時までラップに包んで棚から持ち出せないように並べ、購買意欲をあおる。ラップ越しに見えるゲームを欲しがる子供に父親は「あとで戻って来るから」と諭していた。
アマゾンはセールの前倒しで応戦する。今年は1週間前の17日から一部商品の値引きを開始。23日にはアカウントを持つ顧客にセール開始のメールを送り、アクセスを呼びかけた。セールの専用サイトでは韓国サムスン電子の55インチ型の薄型テレビが25%引きの897ドルで売られている。
アマゾンは最近、外部事業者が出品した商品をアマゾン側の負担で値下げする新たな販売促進策を始めた。実店舗とアマゾンの間での価格競争は激化している。
米国の年末セールはもともと感謝祭翌日の金曜日にあたる通称「ブラックフライデー」に始まるのが通例だった。だが近年は消費者の限られた予算を奪うようにセールの開始時期は早まっている。9月に経営破綻した玩具販売のトイザラスは、19日からセールを始めた。年明けも「新年セール」を掲げる小売店は多く、特売期間の長期化が目立つ。消費者にとっては朗報だが、売り手の消耗を指摘する声は多い。
全米小売業協会(NRF)によると、今年の年末商戦では売上高が前年から3.6~4%程度増える見通し。これは過去5年の平均(3.5%)を上回るが、百貨店だけでは前年実績を下回るとの予測もある。NRFの調査では、オンラインで買い物をすると答えた人の割合が百貨店を初めて上回るなど、伝統的な小売業は苦戦が予想されている。
先日、日本でもアメリカのブラックフライデーを真似て、セールを行っていましたね。
消費者側からすると、セール(値引き)は非常にありがたく、年末の楽しみの一つではあるのですが、売り手側からすると厳しい値引き合戦になってしまいます。
上記でも述べられていますが、「オンラインで買い物をすると答えた人の割合が百貨店を初めて上回る」というアンケートの結果出ているそうです。
確かにネットでの購入は非常に便利ですが、購入する喜びが実店舗と比べると少ないように感じます。
私はこういったセールの時ほど、実店舗に足を運び商品を購入したほうが、より商品を購入した実感が得られるような気がします。
また、実店舗に足を運ぶことによって、公共交通機関を利用したり出先で食事をとるようにしてみたりと商品購入以外にもお金を使うことになり、より経済に良い影響を与えることになります。
私は物流業界に身を置いているのですが、経済にとってより良い形を考えると、ネット通販だけが伸びるのではなく実店舗での販売も伸び、お互いが切磋琢磨しあえるような環境が理想ではないでしょうか。
そのためには、こうした価格だけのセールじゃない、、商品をネットではなく実店舗で買いたいとお客様に思わせるような付加価値のあるサービスの提供が必要です。
それがどういったサービスかと言われると、なかなか難しいのですが。
今後の小売業の大きな課題ですね。