前回の物語は・・・26

皆さん、こんにちは。

皆さん、前回の中国語の物語、どんなお話かわかりましたか?

正解は・・・

「アラジンと魔法のランプ」でした。

ディズニーでもおなじみのこのお話ですが、元々は中国のお話だそうです。

それでは早速、日本語訳をどうぞ。

『アラジンは他の子供たちと街角で遊んでいた。それを近くで何日間も見ている不思議な人物がいた。彼は魔法使いだった。彼がここに来たのは彼が求めている宝を得るために手助けをしてくれる人物を探すためだった―それがアラジンなのだ。魔法使いはアラジンのそばにやってくると、「坊主、お前の父親は仕立屋のモスタファか?」と尋ねた。

「そうです。」アラジンはおかしな見知らぬ人を眺めながら言った。「でも、もうこの世を去ってから何年も経ちます。」

「かわいそうな弟よ。」

魔法使いはその言葉を聞くと、体を崩して泣き始めた。彼はアラジンに「私はお前の父親の兄だ。私が故郷を離れたときには、まだあいつは結婚していなかったが・・・・」と伝えた。アラジンは彼があまりにも切ない声でそう言うので、彼を信じ、彼を家に連れて帰った。

魔法使いは家に入ると、アラジンの父親が生前座っていた椅子に腰かけ、泣き叫んだ。彼のこの仕草を見て、母と子は感動し、彼がアラジンの叔父だと信じた。魔法使いは帰る前、たくさんの金貨を残し、次の日アラジンに大仕事に連れていく、と言い残した。

次の日の朝早く、魔法使いはアラジンを連れて林の中の空き地にやってきた。彼はそこに立ち、口の中で何かをつぶやくと、まもなく周囲は大きな音に包まれ、大地が突然割れだした。地面には長方形の大理石のプレートが現れた。

魔法使いはアラジンに「上の銅の輪を握って、自分の名前を唱えそれを開けろ。地下の道を下り、12段の階段をぬけろ。宝石の庭園を通るが、決してそれらに後ろ髪を引かれてはいけない。そのまま進むと大広間に着く。その天井の真ん中に古びたランプが掛けてある。そばにあるはしごを上り、ランプを取り、持って帰ってきて私に渡してくれればいい。

帰ってくるとき、庭園でお前の好きな宝を持って行ってよい。それがあれば、お前はすぐに人に敬われる大金持ちになれる。」

アラジンは地下の道に押し込められ、どうすればよいかわからず、叔父の言う通りにするしかなくなった。帰ってくるとき、花園で宝を手にし、火を燃やして出口に向かった。アラジンは出口に来たが、一番上の階段が地面から離れており、跨いでも跨げない。叔父に手を貸してくれるように頼むと、魔法使いはアラジンに先にランプをよこすようにと言った。しかしランプがポケットの下まで下がっていて、なかなか取り出せない。アラジンは地面に上がってからランプを渡すと言った。

魔法使いはランプが取り出せないのを見ると、アラジンがランプの秘密に気づいたのだと思い、とっさに気持ちを変え、呪いの言葉を唱えると、地面を閉じてしまった。アラジンはようやく、この男が自分を利用し、このランプを手に入れようとしていたことに気づいた。アラジンはポケットをほどき、ランプを取り出すと、まじまじと眺めた。「何も特別なことはないじゃないか。汚いぐらいで。」と言うと、手でランプをこすった。そのとき、奇跡が起こった。一人の巨大な神がアラジンの前に立ち、恭しくこう言った。「ご主人様、私はランプの神です。何か御用ですか?」

「ぼくは・・・・・ぼくは地上に帰りたい。」

アラジンは驚いて大きな口を開け、しどろもどろに言った。アラジンの言葉が言い終わると、地面はドカーンと割れた。彼はすぐに地面に戻り、ランプの神もすぐに消えてしまった。アラジンは無事に家に帰った。

 ある日、アラジンが街で商売をしていると、巡回をしているお姫様を見かけた。このお姫様はとても美しく、アラジンは一目で気に入ってしまった。そして、自分がすでに深く彼女を愛してしまっていることに気がついた。それからというもの、居てもたってもいられなくなり、ついにある日、アラジンは地下道から持って帰ってきた宝石を探し出して、勇気を振り絞って、国王に結婚を申し出た。国王はアラジンから贈られた宝石に魅了された。彼は数えきれないほどの宝石を持っていたが、このような華麗で美しい宝は見たことがなかったのだ。彼はもう少しでアラジンからの頼みをすぐに許してしまいそうになった。しかし、よくよく考えてみると、アラジンは貧しく、おそらくこの宝物しか持っていない。今後どうやって、娘を養っていけるというのか・・・。

そこで、国王はとても過酷な条件を言いつけた。

「私はこのような宝石のお皿を40枚欲しい。皿は純金でできたものだ。40人の白い肌の女召使に運んでこさせ、40人の黒い肌の護衛にその後ろをつかせろ。もしそれができるのであれば、娘をお前にやろう。」

アラジンは喜んで家に帰り、ランプを取り出して擦った。ランプの神はやはり出てきた。アラジンは国王の要求を彼に言って聞かせ、間もなく、ランプの神はすべてのことをやってのけた。

次の日、アラジンは活き活きとした成婚隊を引き連れ、お姫様を嫁にした。町の庶民全体がその賑わいを見に来て、アラジンが姫を嫁にできたことを心から喜んだ。しかし、魔法使いはもう一度アラジンをにらむと、仕返しして、ランプを取り返そうとたくらんだ。

この日、魔法使いはアラジンが狩りに出かけている間に、雑貨屋に扮し、新しいランプをいくつかぶら下げながらお姫様の家の窓の前でこう叫んだ。

「早く見においで。古いランプを新しいランプと交換するよ。」

お姫様はそれを聞くと、とてもお得だと思い、すぐに召使に古いランプを新しいランプと換えてくるように頼んだ。

アラジンが狩りから帰ると、愛する妻がどこへ行ったのかわからず、ランプも消えていることに気が付いた。アラジンはすぐに事のすべてを理解し、あちこち妻とランプの行方を聞いて歩いた。

ある日、彼は村の男に遠い海辺に宮殿があり、そこに住んでいる魔法使いは願い事をすれば必ず応えてくれる魔法のランプを持っているということを聞いた。アラジンはそれを聞くとすぐに馬にまたがり走った。何日も走り、やっとその宮殿の前にたどり着いた。アラジンは窓から部屋の中で寂しそうにしているお姫様を見つけ、窓をたたいた。

ドンドンドン。お姫様がその音のする方を向くと、なんと、窓の外に立っているのは、彼女が昼も夜も思い続けたアラジンではないか。お姫様は夢中になって喜び、二人はお互いの手をしっかりと握り、涙を流した。アラジンは魔法のランプの秘密をお姫様に伝え、ランプを取り返さなければ、逃げるチャンスがないことも伝えた。続けてアラジンはお姫様にどうやって魔法使いを騙すかを教えた。

夜になり、魔法使いが帰ってくると、お姫様が彼のために用意した麻酔薬の入ったお酒を飲みほして、そのまま倒れた。窓の外に隠れていたアラジンは魔法使いがうまく騙されたのを見ると、家の中に跳んで入った。彼は短剣を取り出すと、魔法使いの命を絶った。そして魔法使いの懐から魔法のランプを探し出すと、自分のポケットに入れ、お姫様と共に家に帰った。アラジンとお姫様は家に帰ると、再び楽しく幸せな生活を共にした。数年後、アラジンは国王になり、やさしく正直で、人々はみな彼を慕った。

アラジンとお姫様はそれからというもの、魔法のランプを軽易に取り換えず、大切にした。なぜなら彼らは、そのランプが彼らに幸せと楽しみを運んできたことを知っていたからだ。』

ある物語です。第26弾

皆さん、こんにちは。

今回は「ある物語」シリーズ第26弾をお届けします。

皆さんは、下の中国語の物語を読んで、どんなお話か想像できるでしょうか?

次回、日本語訳を載せます。

それでは、どうぞ。

『阿拉丁和一群孩子正在街角嘻戏玩耍。离他不远的一个神秘人已经窥视他好几天了。这人是个魔法师,他来这里是为了找一个能帮他得到梦寐以求的宝贝的人——阿拉丁。魔法师走到阿拉丁身边,问道:“孩子,你的父亲是裁缝穆司塔法吗”

是的‘“阿拉丁望着有些奇怪的陌生人说“可他已经去世很多年了”

“我可怜的弟弟哟”

魔法师听到这话,竟捶胸顿足的哭起来。他告诉阿拉丁:“我是你父亲的哥哥,当年我远走他乡时,他还没有成婚……”阿拉丁见他说得声情并茂,便相信了他,领他回了家。

魔法师进屋后,就趴在阿拉丁父亲生前坐过的椅子上狂吻。他的这些举动让母子俩很感动,也相信了他是阿拉丁的伯父。魔法师临走前留下了好些金币,还说第二天会带阿拉丁去做大生意。

第二天一大早,魔法师便领着阿拉丁来到丛林中的一块空地。他站在那儿,口中念念有词,不一会,就听见周围一声巨响,大地竟然裂开了,地上露出来一个长方形的云石板。

魔法师告诉阿拉丁:“抓住上面的铜环,口中念着自己的名字打开它,下入地道,穿过十二级台阶。穿过一座长满珍珠宝石的花园,千万不要去留恋那些珍宝。你径直走如大厅,会看见大厅天花板中央挂着一盏旧油灯。你顺着旁边的挂梯爬上去,把油灯摘下来,再带回来给我就行了。回来时,你尽可以在花园里拿走你喜欢的宝贝,有了这些,你就能成为人人敬仰的富翁啦。”

阿拉丁被推入地道,不知如何是好,只得按伯父说的话去做:回来时,有到花园了拿了些珠宝,燃火向地道口走去。阿拉丁来到地道口,因为最上面的一级台阶离地面跨度太大,迈不上去,便请求伯父拉他一把。魔法师让阿拉丁先交出油灯,才同意帮他。可油灯压在衣袋的最下面,不容易掏出来。阿拉丁便说上去后在交给他。

魔法师见拿不到油灯,以为阿拉丁发现了油灯的秘密,便索性把心一横,念动咒语,把地面合上了。阿拉丁这才醒悟到这个家伙只是想利用他得到这盏油灯。阿拉丁解开衣袋把油灯从里面掏出来,看了又看,“没什么特别的嘛,只是脏了些。”便用手擦了擦油灯,可就在这么一擦,奇迹出现了,一个巨神站在阿拉丁的面前,恭敬的说:“主人,我是灯神,请问你有什么吩咐”

“我……我要回到地面上去。”

阿拉丁惊得张大了嘴,结结巴巴地说。阿拉丁的语音刚落,地面轰然裂开,他一下子就回到了地面,灯神也随之隐去了,阿拉丁顺利回家去了

一天,阿拉丁正在街上做生意,看见巡游的公主,这公主长得太美了,阿拉丁只看她一眼,便发现自己已经深深地爱上了她。从此便开始茶饭不思。终于有一天,阿拉丁找出了从地道里带回来的珠宝,鼓足勇气来向国王提亲。国王被阿拉丁送了的珠宝吸引住了,虽然他拥有成千上万的珍宝,但从来没有见过这般华丽漂亮的宝贝。他差点立即应允了阿拉丁的请求。可他转念一想,阿拉丁是个穷小子,可能只有这些宝物,以后拿什么供养他的女儿?

于是,国王说了一个十分苛刻的条件:

我要四十盘这样的珍宝,盘子是纯金做的,有四十个白皮肤的宫女端着,并由四十个黑皮肤的护卫跟随。如果你能做到这些,我就把女儿嫁给你“

阿拉丁兴高采烈地回到家,把神灯拿出来一擦,灯神果然出来了,阿拉丁把国王的要求对他说一遍,不一会儿,灯神就把一切事情办妥了。

第二天,阿拉丁便领着浩浩荡荡的迎亲队伍来娶公主了。全城的老百姓都来看热闹,他们都为阿拉丁能娶到公主感到由衷的高兴,可魔法师再次盯上了阿拉丁,他要报仇,拿回神灯。

这天,他趁阿拉丁去打猎,把自己装扮成一个杂货商,拎着几只新的油灯到公主窗前叫卖:

”快来看哟,新油灯换旧油灯喽“

公主一听,觉得很划算,便叫侍女把那盏旧油灯拿去换了新灯。魔法师见诡计得逞,他吩咐神灯做的第一件事就是,把阿拉丁的妻子与宫殿带到他的领地去。

阿拉丁打猎回来,发现爱妻已不知去向,神灯也不见了。阿拉丁明白了一切,开始四处打听寻访妻子和神灯的下落。

  • 他听到一位村夫说,在很远的海边上有座宫殿,住在那里的魔法师拥有一盏有求必应的神灯。阿拉丁一听,立刻策马疾奔而去,他足足跑了七天七夜,终于来到了那座宫殿面前。阿拉丁从窗户看见了屋里孤独的公主,便敲了敲窗户。

嘭嘭嘭,公主应声望去,天啊,站在窗口的人,不正是他日思夜盼的阿拉丁吗?公主欣喜若狂,他们紧握着彼此的手,泪水不断的流着。阿拉丁把神灯的秘密告诉了公主,并告诉她只有拿回神灯,才有机会逃生。接着,阿拉丁告诉公主如何去骗魔法师。

晚上,魔法师回来后,喝下了公主为他准备的放有麻醉药的酒,昏了过去。藏在窗外的阿拉丁见魔法师中计,便纵身跳进屋。他抽出匕首,结束了魔法师的性命,又在他身上搜出神灯,放进了自己的衣袋里,带公主回家了,阿拉丁和公主回了家,重新快乐幸福地生活在一起,几年后,阿拉丁当上了国王,他善良正直,臣民们都很爱戴他。

阿拉丁和公主从不轻易换神灯而是把神灯好好地珍藏着,因为他们深深知道,是它带给他们幸福和快乐。』

中国語:应该と会

皆さん、こんにちは。

今回は、中国語超特急5日間でも学習する「应该」と「会」について皆さんとシェアしたいと思います。

「应该」と「会」はどちらも助動詞で、「应该」には「・・・すべきだ」という意味と「・・・のはずだ」という意味で用いられます。「会」には「(能力的に)・・・できる」という場合と「(可能性を表す)・・・だろう」という意味があります。

 

今回はどちらも後者の意味での使い分けを説明していきたいと思います。

まず、「应该」の「・・・のはずだ」と「会」の「・・・だろう」では、どちらも後ろに動詞を置くことができますが、

「应该」の後ろに直接動詞が入る場合には、この動詞は過去のことを表すものではなくてはいけません。

例えば、

她应该来了吧?(彼女はもう来たでしょう?(来たはずだ))

となります。

しかし、将来のことについて言う場合には、動詞の前に「会」をつける必要があります。

例えば、

她应该会来。(彼女は来るはずだ。)

となります。

否定の場合は、

她应该没有来吧?(彼女は来てないでしょう?(来てないはずだ))

她应该不会来。(彼女は来ないはずだ。)

となります。

次に、「会」ですが、こちらは、将来のことについて言う場合にしか使えません。

例えば、

明天会下雨。(明日は雨が降るだろう。)

她会来吗?(彼女は来るだろうか?)

となります。

さらに、「会・・・的」の形にすることで、この可能性が強くなります。

例えば、

她会来的。(彼女はきっと来るだろう。)

我会努力的。(私はきっと頑張ります。)

のような感じになります。

 

意味的にもニュアンスの近い二つになりますので、覚えておきましょう。

 

 

 

 

 

 

前回の物語は・・・25

皆さん、こんにちは。

前回の中国語の物語、皆さんは何のお話かわかりましたか?

正解は・・・

「鶴の恩返し」でした。

それでは早速、日本語訳をどうぞ。

『むかしむかし、貧しいけれど、心の優しいおじいさんとおばあさんがいました。
 ある寒い冬の日、おじいさんは町へたきぎを売りに出かけました。
 すると途中の田んぼの中で、一羽のツルがワナにかかってもがいていたのです。
「おお、おお、可愛そうに」
 おじいさんは可愛そうに思って、ツルを逃がしてやりました。
 するとツルは、おじいさんの頭の上を三ベん回って、うれしそうに三べん鳴いて、飛んで行きました。

 その夜、日暮れ頃から降り始めた雪が、コンコンと積もって大雪になりました。
 おじいさんがおばあさんにツルを助けた話をしていると、表の戸を、叩く音がします。
「ごめんください。開けてくださいまし」
 若い女の人の声です。
 おばあさんが戸を開けると、頭から雪をかぶった娘が立っていました。
 おばあさんは驚いて、
「まあ、まあ、寒かったでしょう。さあ、早くお入り」
と、娘を家に入れてやりました。
「わたしは、この辺りに人を訪ねて来ましたが、どこを探しても見当たらず、雪は降るし、日は暮れるし、やっとの事でここまでまいりました。ご迷惑でしょうが、どうか一晩泊めてくださいまし」
 娘は丁寧に頼みました。
「それはそれは、さぞ、お困りじゃろう。こんなところでよかったら、どうぞ、お泊まりなさい」
「ありがとうございます」
 娘は喜んで、その晩は食事の手伝いなどをして働いて休みました。
 あくる朝、おばあさんが目を覚ますと、娘はもう起きて働いていました。
 ご飯をつくるだけでなく、家の掃除までしていたのです。
「まあ、まあ、こんなにしてくれて。ありがとう」
 次の日も、その次の日も大雪で、戸を開ける事も出来ません。
 娘は、おじいさんの肩をもんでくれました。
「おお、おお、何て良く働く娘さんじゃ。何て良く気のつく優しい娘さんじゃ。こんな娘が家にいてくれたら、どんなにうれしいじゃろう」
 おじいさんとおばあさんは、顔を見合わせました。
 すると娘が、
「身寄りのない娘です。どうぞ、この家においてくださいませ」
「おお、おお」
「まあ、まあ」
 おじいさんとおばあさんは喜んで、それから三人貧しいけれど、楽しい毎日を過ごしました。

 さて、ある日の事。
 娘が機(はた)をおりたいから、糸を買ってくださいと頼みました。
 おじいさんが糸を買ってくると、娘は機の回りにびょうぶを立てて、
「機をおりあげるまで、決してのぞかないでください」
と、言って、機をおり始めました。
 娘が機をおって、三日がたち、ようやく布が出来上がりました。その布は軽くてそれはそれは美しいのでした。
娘はおじいさんにこの布を売りに行かせました。
 おじいさんが町へ売りに行くと、それを殿さまが高い値段で買ってくれました。
 おじいさんは喜んで、糸を買って帰りました。
 すると娘はまた、機をおり始めました。
「ねえ、おじいさん。あの娘はいったいどうして、あんな見事な布をおるのでしょうね。・・・ほんの少し、のぞいてみましょう」
 おばあさんがびょうぶのすきまからのぞいてみると、そこに娘はいなくて、やせこけた一羽のツルが長いくちばしで自分の羽毛を引き抜いては、糸にはさんで機をおっていたのです。
 おどろいたおばあさんは、おじいさんにこの事を話しました。
 そのうち機の音が止んで、前よりもやせ細った娘が布をかかえて出てきました。
「おじいさま、おばあさま。もう、隠していても仕方ありませんね。
 わたしは、いつか助けられたツルでございます。
 ご恩をお返ししたいと思って娘になってまいりました。
 けれど、もうお別れでございます。
 どうぞ、いつまでもおたっしゃでいてくださいませ」
 そう言ったかと思うと、おじいさんとおばあさんが止めるのも聞かず、たちまち一羽のツルになって空へ舞い上がりました。
 そして家の上を、三ベん回って山の向こうへ飛んで行ってしまいました。
「ツルや。いや、娘や。どうかお前も、たっしゃでいておくれ。・・・今まで、ありがとう」
 おじいさんとおばあさんは、いつまでもいつまでもツルを見送りました。
 それからのち、二人は娘のおった布を売ったお金で幸せに暮らしました。』

ある物語です。第25弾

皆さん、こんにちは。

今回は「ある物語」シリーズ第25弾をお届けします。

皆さんは、下の中国語の物語を読んで、どんなお話か想像できるでしょうか?

次回、日本語タイトルと日本語訳を載せます。

それでは、どうぞ。

『很久以前,住着一对老夫妻。他们虽然很穷,但是有着好心。

有一个寒冷的冬天,老爷爷去街上卖柴木。

在路上,他发现一只白鹤在水田里被抓住而无法离开。

老爷爷说:“哦,多么可怜啊!”

说完就把它救了。

那只白鹤飞去他的头上转了三遍,高兴地叫了三次回天空了。

 

那天晚上,傍晚开始下的雪,慢慢地变成大雪。外面都积雪了。

老爷爷正在向老奶奶说那只白鹤的事情,听到有人从外面敲门。

“对不起,请开门。”是个年轻女子的声音。

老奶奶去开门,竟然头上积雪的姑娘站着呢。

老奶奶惊讶地对她说:“哎呀,你冷吧!快进来。”

说完就让她进屋子里了。

“我来这附近找人,但是怎么找也找不到,外面又下着雪天又黑,好不容易找到这里了。麻烦你,让我住一晚吧。”

那位姑娘非常有礼貌地请求他们。

“你多么可怜啊。如果你愿意,那就住一晚吧。”

“谢谢你。”

姑娘高兴了。

第二天早上,奶奶醒了,那位姑娘已经在做家务。

不但做饭,而且她还打扫了房间。

奶奶惊讶地说:“哎呀,你帮我们做了这么多事。谢谢你。”

第四天,外面天天下着大雪,门都打不开了。

姑娘给爷爷按摩肩膀呀,做家务呀,依然勤快。

“唉,她那么勤快,她的心那么美,要是她一直住这儿,多好啊。”

他们俩互相看着说。

说完,那位姑娘突然低头向他们说:“我是个孤儿,请让我住你们家。”

“哎呀!”

“噢!”

爷爷和奶奶非常高兴。从此,他们三个人过着愉快的日子。

 

有一天,姑娘说她想织布,请爷爷买来丝线。

她说:“我在织布的时候,请不要看里面。”

说完,她去织布。周围立着屏风。

三天过去了。她终于织好布了。

那条布又轻又美。

她让爷爷去卖这条布。

老爷爷去街上卖的时候,有一位领主看上这条布,马上高价买了。

老爷爷很高兴地又买了丝线回家。

姑娘又开始织布。

“那个姑娘是怎么织布的?她做的布那么美丽。我们悄悄看一下里面吧。”

老奶奶从屏风的缝隙看了看里面,但是,那里没有姑娘,反而有一只很瘦的白鹤正在把自己的羽毛用嘴巴拔下去,插在织布机织布呢。

老奶奶非常惊讶。她告诉老爷爷这件事。

过了一会儿,织布机的声音停了。

比以前还瘦的姑娘抱着织好的布出来了。

她说:“爷爷,奶奶,你们已经看到了。我就是你以前救过的那只白鹤。我想向你报恩,所以来这里做你们的女儿。但是,我要离开你们了,请多保重。”

说完,她马上变成白鹤飞去天空,而在房子上面转了三遍,回山里去了。

“白鹤,不,我的女儿,你也多保重哦。谢谢你了。”

他们俩一直看着那只白鹤。

从此以后,他们俩卖了白鹤织的布而有钱了,过了幸福的日子。』

 

 

 

 

 

前回の物語は・・・24

皆さん、こんにちは。

前回の物語、皆さんはどんなお話か想像できましたか?

正解は・・・

『ヘンゼルとグレーテル』でした。

それでは早速、日本語訳をどうぞ。

「ある森のそばに、貧しい木こりと、その妻と二人の子供が暮らしていました。木こりの息子はヘンゼルといい、娘はグレーテルといいました。彼らは元々食べ物に困っていましたが、この年は飢きんがおこり、木こりの一家は更に食べ物がなくなり、毎日食べるパンですら足りない状況でした。

ある日の晩、彼らの継母は木こりに、「明日、あなたの子供たちを森の中に連れて行って、戻ってこられないようにしとくれ。」と言いました。木こりは迷いましたが、妻に押し切られて承諾してしまいました。

子供たちはその会話を聞いて、とても悲しくなりました。グレーテルは耐え切れず、泣き出しました。ヘンゼルはグレーテルを慰めながら、「心配しないで。何か方法を見つけるよ。」と言うと、外に出ていき、白い石を拾いました。この白い石は月の光を受けて光る石だったのです。ヘンゼルをその石をポケットいっぱいに拾いました。

次の日の朝、彼らは森の中へと連れていかれました。ヘンゼルは歩きながら、あの白い石を一つずつ落としました。森の真ん中まで来ると、両親は彼らに、すぐに戻るからここで待つようにと伝えました。夜になっても、お父さんとお母さんは帰ってきませんでした。

そこで、ヘンゼルはグレーテルを連れて歩きました。道に光る白い石が彼らを導き、二人は無事に家に帰ることができました。お父さんは二人を見るととても喜びました。しかし、お母さんは大変不機嫌です。

彼らはやはりとても貧しく、今日食べるパンすら足りないぐらいでした。

妻は木こりの夫に、「明日また二人を森の中に連れていって、二度と戻ってこられないようにするんだよ!」と言いました。

ヘンゼルはその会話を聞き、また白い石を拾いに行こうとしましたが、ドアの鍵が閉められていて、出かけることができませんでした。

次の日の朝、お父さんは再び子供たちを連れて森にやってきました。継母は彼らに一切れのパンをくれました。ヘンゼルはそのパンをちぎって、歩きながら捨てていきました。

深い森に着くと、お父さんは彼らに夜になればお母さんが迎えにくるからと伝えました。

昼が過ぎ、夜になりました。お母さんはついに現れませんでした。月が昇るのを待ち、ヘンゼルはまた妹を連れて帰り道を歩きました。しかし、捨てたはずのパンがどうしても見つからないのです。なんと、数千羽の鳥がそのパンをつついて食べてしまったのでした。

二人は歩き続け、おなかがすくと、森の中のいちごを食べて飢えをしのいでいました。

三日目の昼、二人は突然森の中に小さな家を見つけました。屋根はケーキでできていて、壁はパン、窓は砂糖でできています。二人はそのおかしでできた家を食べ始めました。

そのとき、中から一人のおばあさんが出てきました。二人は驚き、謝ろうとすると、そのおばあさんは彼らを中に入れて、お菓子を食べさせてくれ、彼女のベッドで寝かせてくれたのです。

実はこのおばあさんは、子供をおびき寄せては食べてしまう悪い魔女だったのです。

次の日の朝、二人がまだ寝ていると、その魔女はヘンゼルを檻に入れ、グレーテルを起こすと、「お前の兄さんにご飯を作るんだ。あいつが太ったら、私が食べてやろう。」と言いました。グレーテルはとても悲しくなりましたが、彼女の言うことを聞いて、ヘンゼルにご飯を作るほかありませんでした。

ヘンゼルは毎日ごちそうを食べさせられました。目の悪いこの魔女は、毎日ヘンゼルの指を触って、ヘンゼルが太っているかどうかを確かめました。そこでヘンゼルは、毎日食べ残した骨を魔女に触らせていました。魔女は、ヘンゼルがいくら食べても太らないと不思議がりました。何週間か過ぎ、ヘンゼルはそれでも痩せたままなので、魔女はついに待ちきれなくなりました。魔女はグレーテルにヘンゼルを食べるための大きな鍋を準備し、明日煮るようにと命じました。

魔女はというと、パンを焼くための釜戸を準備していました。実は、魔女はグレーテルも食べてしまおうと考えていたので、グレーテルに釜戸の中のパンの焼き具合を見るように言いました。グレーテルは、魔女が自分を釜戸に押し込んで殺すのだということに気づきました。そこでグレーテルは「おばあさん、釜戸の使い方がわからないので教えてもらえるかしら?」と言いました。魔女は、「この役立たずの娘が!」というと、自分で釜戸の中に入っていき、彼女に見せようとしたときです。グレーテルはおもいっきり後ろから魔女を押しこみ、釜戸の扉の鍵を閉めました。魔女は釜戸の中で焼け死んでしまいました。

グレーテルはヘンゼルを助けると、二人は喜んで抱き合いました。魔女の部屋には、沢山の宝がありました。二人は急いでその宝石をポケットいっぱいに詰めると、無事に家に帰りました。

家に着くと、二人のお父さんが涙を流して喜びました。あの意地悪な継母はというと、病気で亡くなっていました。

それからというもの、彼らはお金持ちになり、三人仲良く幸せに暮らしたということです。」

 

 

 

 

 

ある物語です。第24弾

皆さん、こんにちは。

今回は「ある物語」シリーズ第24弾をお届けします。

皆さんは、下の中国語の物語を読んで、何のお話か想像することができるでしょうか?

次回、日本語訳を載せます。

それでは、どうぞ。

「 在大森林的边上,住着一个贫穷的樵夫,他妻子和两个孩子与他相依为命。 他的儿子名叫汉赛尔,女儿名叫格莱特。他们家里原本就缺吃少喝,而这一年正好遇上国内物价飞涨,樵夫一家更是吃了上顿没下顿,连每天的面包也无法保证。

有一天晚上,他们继母对樵夫说“明天你带我们的孩子们到森林里去,就别让他们回来。”

樵夫犹豫着,但他妻子逼他那样做,只好同意了。

他们的孩子们听到他们的对话,很悲伤。格莱特忍不住哭起来了。汉赛尔安慰她说“你别担心!我会想办法的。”说完,他出去捡白石头。这个白石头是迎着月光就会发亮的。他捡了好多白石头,口袋里已经满满的。

第二天早上,他们俩就被带去森林里。汉赛尔一边走一边把那小白石头一个一个地扔在路上。

到了森林的中间,父母就告诉他们等一下他们马上回来。

等到天黑,结果父母没有回来。

于是,汉赛尔带着格莱特走,路上白白的石头亮着引导他们。他们顺利地回家了。

孩子的爸爸看到他们很高兴。他妻子却很不高兴。

他们依然很穷。连今天的面包都不够吃了。

他妻子又对丈夫说“明天你再带他们去森林里,再也别让他们回来。”

汉赛尔听到他们的对话,又想去捡白石头。但是,门都被锁了,不能出去。

第二天早上,爸爸又带着孩子们去到森林。继母给他们一块面包。汉赛尔把那块面包弄成一小块,一边走一边扔在路上。

到了森林的深处,爸爸告诉他们,到了晚上妈妈会来接他们。

白天过了,天黑了,他们妈妈还是没有出现。等到月亮升天,汉赛尔又带着她妹妹走回家的路。但,他扔的面包怎么找也找不到了。原来,数千只鸟来吃那些面包。

他们走着走着,肚子饿了,只好吃在森林里的草莓忍受。

第三天中午,他们突然发现在森林里有一栋小屋。它的屋顶是用蛋糕做的,墙是面包,窗户是用糖做的。他们就开始吃那个用点心做的小屋。他们正在吃的时候,里面出来了一个老奶奶。他们俩吓了一跳,要向她道歉的时候,那位老奶奶让他们去里面并给他们点心吃吃。她又让他们在她的床上睡觉。

其实,这个老奶奶是个怀魔女,她把孩子叫来吃掉。

第二天早上,他们俩还没醒,那个魔女就把汉赛尔拉去牢笼里。然后,把格莱特弄醒了以后,就说“你应该给你哥哥做饭吃吃。等他胖了我再把他吃掉。”

格莱特非常伤心。但是只好听她的话给汉赛尔做饭。

汉赛尔每天得吃盛菜。眼睛不好的那个魔女每天来摸摸汉赛尔的手指,看看他胖了没有。

汉赛尔因此每天给她摸他吃过的肉骨。像这样,魔女觉得汉赛尔怎么吃也不会胖。过了几周汉赛尔还是那么瘦,魔女就等不了了。她叫格莱特准备吃汉赛尔的大锅,明天把他煮好。

而魔女呢,她正在准备用灶烤面包。原来,魔女也想把格莱特吃掉,所以,她叫格莱特帮她去灶里面看看面包烤好了没有。格莱特忽然发觉魔女想把她推灶里面去杀了。格莱特便说“奶奶,我不知道怎么用灶呢。你教我一下,好吗?”魔女说“你这个没用的女孩!”便自己去灶里面要给她看的时候,格莱特从她后面用力推下去,把灶的门锁了。魔女就在灶里面被烧死了。

格莱特救了汉赛尔,两个人就高兴地抱起来。魔女的房子里,有很多财宝,他们立刻把那些宝石塞在口袋里,顺利地回家了。

到了家,他们的爸爸高兴得流泪了。那个坏心的继母呢?她已经病死了。

从此以后,他们家富裕起来,一家三个人过得非常幸福。」

 

 

 

 

 

新書籍のご紹介

皆さん、こんにちは。

中国語の教室に、新たに中国関連書籍が加わりました。

講座の合間に、是非お読みください。

1.【中国人のこころ 「ことば」からみる思考と感覚】小野秀樹

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2.【日本の「中国人」社会】中島 恵

3.【スッキリ中国論 スジの日本、量の中国】田中信彦

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4.【中国人との「関係」のつくりかた】デイヴィット・ツェ、吉田茂美

5.【中国人が上司になる日】青樹明子

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前回の物語は・・・23

皆さん、こんにちは。

前回の中国語の物語、皆さんはどんなお話かわかりましたか?

正解は・・・

「うさぎと亀」でした。

それでは早速、日本語訳をどうぞ。

『ウサギは4本足でピョンピョン跳んで、走るのがとても速い。

亀も4本足だが、這えど、這えど、進むのがとても遅い。

ある日、ウサギは亀に会うと、亀がのそのそゆっくり這うのを見て、意地悪したくてたまらなくなった。そこで、いたずらっぽく笑いながら、「亀よ、亀よ、俺たち競争しようぜ!いいだろ?」亀はウサギがからかっているのを知って、小さな目でじろっとにらむと、かまわず行ってしまった。ウサギは亀が競争したくないのを知って、楽しくなって、亀の耳元で跳ねながら、亀をからかった。

亀よ、亀よ、這え、這え、這え

朝一番で花摘みに出かけ

亀よ、亀よ、進め、進め、進め

夕方になってもまだ入り口

 

亀は怒って、「ウサギよウサギ、デタラメ言うな。よし、競争しよう!」と言った。

「何だって?亀、何を言ってるんだ?」

「ここで競争しようじゃないか。」

ウサギはそれを聞いて、おかしくてお腹がよじれそうになった。「亀、お前は本当に俺と競争できるのか?よし、なら俺たちはここから競争だ。誰があの山のふもとの大きな木まで先にたどり着くか見てみよう。よーい、ドン!」

ウサギは足を広げ走っていった。走るのが速く、あっという間に遠くまでいってしまった。

ウサギは後ろを振り返り、亀がまだ少ししか進んでいないのを見ると、心の中で、「亀がウサギと競争だなんて、ばかげた笑い話だ!俺は、ここでしばらく寝て、亀がここまで来たら、いやここより前に進んでからでいいな、ぴょーん、ぴょーんと、ひとっとびすればすぐに追いつくさ。」と思った。

「ラララ、勝利は俺のものさ!」ウサギは地面に寝転ぶと、目をつぶり、本当に寝てしまった。さて亀はといえば、ゆっくりゆっくり進み、それでも一生懸命に這って、這って、這って、ウサギのところまで来たときには、すでに力尽きていた。ウサギはまだ寝ている。

亀も休みたかったが、ウサギが自分よりも速いので、このまま進まなければ勝てないと思った。そこで、亀は止まらずに前へ前へと進んでいった。大きな木がだんだん近づいてくる。あと数十歩、十数歩、数歩となり・・・・ついにたどり着いたのだ。

ウサギはというと?まだ寝ていた。ウサギが目を覚まして後ろを見ると、おや、亀がいない。前を見てみると、なんと、いけない!亀はすでに大きな木の下に着いていたのであった。ウサギは大慌てで走っていったが、もう遅かった。亀の勝ち。

ウサギは走るのが速く、亀は遅い。どうして今回の競争では、亀が勝ったのか?』