前回の物語は・・・

中国語初心者のための中国留学ガイド、伊藤のブログです。

皆さん、前回のブログで紹介した中国語の物語、何だかわかりましたか?

答えは、『アナと雪の・・・』ではなく(笑)『アリとキリギリス』でした。

さぁ、正解した方はどれぐらいいたでしょうか???

パッパカパーン、おめでとうございます!!パチパチパチ。

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では、前回中国語で載せた物語の日本語訳をどうぞ!

『ある夏の日、キリギリスが楽しそうに歌を歌っていると、アリたちが歩いてきました。

 キリギリスは「おい、アリども、そんなに汗をかいてどうしたんだい?」と聞きました。

 アリは「キリギリスさん、ぼくたちは食べ物を運んでいるんですよ。」と答えました。

 キリギリスはまた「ここにはこんなにたくさん食べ物があるじゃないか。どうしてそんなに一生懸命運ぶ必要があるんだい?」と聞きました。

 「オレみたいにおなかが空いたら近くにある食べ物を食べて、他の時間は歌を歌ったり、遊んだり、楽しく過ごせばいいんだよ。」

 アリは「でもキリギリスさん、今は食べ物がたくさんあっても、冬が来ればここには食べ物がなくなってしまいます。食べ物があるうちにしっかりと探して来ないと冬困りますよ。」

とアリが言うと、キリギリスは笑いながら

 「ははは、夏はまだ始まったばかりだし、冬のことは冬が来てから考えればいいさ。」

 言い終わるとキリギリスはまた歌い始めました。

 それからも、キリギリスは毎日楽しそうに歌を歌い、アリは毎日せっせと食べ物を運びました。

 夏が終わり、秋が来ました。

 キリギリスはまだ楽しそうに歌っています。

 ついに、寒い寒い冬がやってきました。

 草原の草はすっかり枯れ、キリギリスは食べ物が少しも見つけられなくなってしまいました。

 「お腹すいた、ペコペコだ、もうだめだ。

食べ物はどこだ?

 そうだ!アリが食べ物をたくさん持ってるな。

よし、アリのところに行って何か食べさせてもらおう。」

 キリギリスは急いでアリの家にやってきましたが、アリは家の中から

 「たくさん食べ物があるうちに探しに行けってあれ程言ったのに。ぼくたちの家にはぼくたちの分の食べ物しかないから君にはあげられないよ。」

 と言うと、ドアを閉めてしまいました。

 キリギリスは仕方なく、外は雪が降っていましたが、雪の中独り震えているほかありませでした。』

 

ちなみに、この物語は中国でも有名で、子供のころ絵本や教科書などでよく読まれるお話です。

この物語当てシリーズ(?)もときどきこのブログに登場するかもしれませんので、お楽しみに!!

 

 

 

ある物語です。

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今回は初心者向けではないかもしれませんが、ある物語の中国語訳を載せます。

皆さん、この訳を見てどれぐらい理解できるでしょうか?

また、日本でも有名なこの物語のタイトルを思い浮かべることができるでしょうか?

次回、この物語のタイトルと日本語訳を載せますので、皆さんぜひ推測してみてください。

 猜一猜

 『有一年夏天,蝈蝈儿在开心地唱歌时,看到一群蚂蚁走过来。

 他问:嘿,蚂蚁们,你们怎么出了那么多汗,在忙什么?

 蚂蚁说:蝈蝈儿先生,我们在搬食物啊!

 蝈蝈儿又问:这里已经有很多食物了。为什么你们还要那么拼命地搬食物呢?

 像我这样,如果饿了,就去吃附近的食物,其他时间呢,唱唱歌,玩儿玩儿,开心地过着就行了。

 蚂蚁说:可是,蝈蝈儿先生,虽然现在还有很多食物,但一到冬天,这里就没有什么食物了。

趁现在有食物时要好好儿去找来,冬天才能过好哦。

 蚂蚁说完,蝈蝈儿笑着说:

 哈哈哈,夏天才开始,冬天的事,冬天来了再想。

 说完蝈蝈儿又开始唱歌了。

 以后的日子,蝈蝈儿还是每天开开心心地唱歌,蚂蚁们却每天拼命地搬食物。

 夏天结束,秋天来了。

 蝈蝈儿还在开心地唱歌。

 终于,寒冷的冬天来了。

 草原的草已经完全枯死了,蝈蝈儿一个食物也找不到了。

 我很饿。很饿。饿死了。

哪里有食物呢?

 对了!蚂蚁有很多食物啊。

好,我去他们那里要一点什么吃的。

 蝈蝈儿急着来到蚂蚁的家,但是蚂蚁从里面对他说:

 我跟你说过有很多食物的时候应该去找。

我们家里只有我们吃的食物。没有可以给你的。

 蚂蚁说完就关上了门。

 蝈蝈儿实在是没办法,虽然外面还下着雪,他只好一个人在雪中发抖。』

ラストスパート

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皆さん、こんにちは。

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先週にひきつづき、第2週目の生徒さんの様子について書きたいと思います。

今週からもう一名、中国語学習経験が1年4ヶ月ほどある生徒さんが加わり、更に「活気」がつきました。

その方の発音はほとんど完璧で、先週から受講している二名の生徒さんもよい刺激を受けていると思います。

また、皆さん5月には中国へ行かれるということで、休み時間中の会話も中国の地理、歴史、生活、食についてなど、

様々な情報交換を中国語(50%ほど?)を使ってしています。

中国へ行かれる目的や理由はそれぞれ違いますが、ここでの学習を活かし、充実した時間を過ごしてこれるとよいです。

今週の生徒さん

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今週から2週間コースでいらっしゃっている生徒さんは、お二人共5月から中国(広州、台湾)へ赴任されるということで、毎日一生懸命学習しています。

発音練習では、四声のコントロールにまだ若干苦労されていますが、音節をほぼ間違いなく発音できるレベルにまで到達しています。

授業以外でも、積極的に中国語で会話をする姿勢がみられ、来週(第2週目)どれだけ話せるようになるか、とても楽しみです。

 

 

 

 

中国語に対するいくつかの誤解

※このブログには中国語訳がついていますので、是非、中国語学習にお役立てください。

皆さん、こんにちは。

今回は皆さんに日本人が中国語を学習する前の中国語に対するいくつかの誤解について書きたいと思います。

1.中国語の文法は英語と同じ

多くの人はこのように考えていますが、実はそうでもありません。LanguageVillageで中国語を学習したことのある方なら気づいていると思います。実は中国語はほんの一部分は英語に似ています。(動詞を前に置くなど)、しかし、大部分は日本語に近い(時間の位置、疑問詞の位置、事物の所在の位置の表現、動詞や名詞の修飾の仕方など)です。ですので、皆さんが中国語を学習するときには、新しい外国語を学ぶんだ、という気持ちで学習してください。中国語は「~語」「~語」のようだ、と思わないようにしましょう。

2.中国語と日本語には漢字があるから、見て理解するのは簡単

もちろん、中国語も日本語も多くの漢字が共通しており、意味が同じものもあります。しかし同じように、多くのものは漢字は同じでも意味が違うのです。

例えば:切手、怪我、猪などです。漢字は同じでも意味が違います。

3.中国人はみんな普通語が話せる

多くの人が中国人はみんな普通語が話せると思っていますが、実際には多くの人が話せません。

また多くの人は発音が標準的ではなく、地方の訛りを持っています。例えば、shとsという発音を区別できない中国人もいます。前鼻音、後鼻音の区別ができない人もいます。中国は広く、各地の方言が多すぎるため、仕方がないのです。しかしながら、あなたの発音がきれいであれば、大部分の中国人はあなたの中国語を理解することができるでしょう。

(中国語訳)

大家好。

这次想跟大家谈谈很多日本人学习汉语前对汉语的几个误解。

1,汉语的语法跟英语一样。

很多人有这样的想法,其实并不是这样的。在languagevillage学过汉语的同学应该发现了。其实汉语只有很少地方像英语(动词在前边),大部分更和日语相近(时间的位置,疑问词的位置,事物的所在位置的表现,对动词或名词的修饰等)。所以希望大家学习汉语时,以学习一门新的外语的心态来学习,而不要想着汉语像什么什么语。

2,汉语和日语都用汉字,所以看很简单。

当然了,汉语和日语有很多汉字一样,意思也一样的单词。当同样,也有很多汉字一样,意思不一样的单词。比如:切手,怪我,猪等等,汉字一样,意思不一样。

3,中国人都会说普通话。

很多误以为中国人都会说普通话,其实现实是,很多人不会说普通话,更多的人发音不标准(很多人有自己出生地的口音)。比如有的中国人不可以区分sh和s,有的中国人部分前后鼻音。因为中国太大,各地方言太多,所以实在是没办法。但是如果你的发音漂亮的话,大概的中国人都可以明白你的汉语。

中国語話者への道 その2

中国語初心者のための中国留学ガイド、伊藤のブログです。

皆さん、こんにちは。

今回は前回の「中国語初心者が陥りやすい今までの学習の落とし穴」にひきつづき、「通じる中国語」を話せるようになるためにはどうしたらいいのか、ということをまとめます。

1.とにかくピンインが問題なく読めるようになることが最優先。

ピンインを読む経験をたくさんすることにより、会話でも音や声調を意識できるようになり、より通じる中国語を話せるようになる。また、わからない単語を辞書で引くときにもピンインが必要である。

2.続いて、音を聞いて、ピンインに起こすという作業。

例えば、会話の中でわからない単語が出てきたとき、その音をピンインに起こすことができれば、自分で辞書を引いて即調べることができる。

3.注意すべきは声調。

発音ばかりに気をとられて声調があやふやだと、これまた通じにくい。声調をしっかりコントロールできるようになるまで、トレーニングが必要。

4.文法・語彙の用法を覚えたら、必ず自分でフレーズを作成する。

文法や語彙をひたすら覚えても、それらを使いこなすことができなければ意味がない。それらの用法を使って、最低でも一文は自分で作成してみることが重要。

5.語彙は必ずピンイン・声調セットで覚える。

漢字を用いる日本人にとって、語彙は覚えやすいものもかなり多いが、「音」としてそれを記憶していないとなかなか使えない。ピンイン・声調を必ずセットで覚えることが必要。

ここまでのことが問題なくできるようになったら、あとは聞く・話す・語彙を増やすことを繰り返しおこないます。

アナウンサーのような中国語も、方言まじりの中国語も、すべて中国語です。

現地に行って、耳にする中国語が必ずしも標準語とは限りません。テレビから聞こえるアナウンサーの標準中国語もあれば、街で耳にする方言まじりの中国語もあるでしょう。

最初は、耳慣れない中国語に戸惑ってしまうこともあるかもしれません。でも、それらはすべて活きた中国語です。楽しみながら耳を傾けてみてください。

基本的には、標準語を話せば多くの中国人が理解してくれます。標準語を話す日本人だと知ってもらった上で交流していけば、なんら問題はないでしょう。

現地での生活が長い方は、もしかしたら方言も習得して話せるようになるかもしれませんね。いずれにせよ、どのような中国語を目標にして話したいのか、あとは自分次第です。

 千里之行,始于足下(千里の道も一歩から)

それでは、また来週!

中国語話者への道 その1

中国語初心者のための中国留学ガイド、伊藤のブログです。

皆さん、こんにちは。

中国語超特急講座を受講しに来られる皆さんは、基本的には中国語を全く学習したことのない初心者の方がほとんどですが、

中には数年学習されていたり、一見、中国人との会話をなんなくこなしているように見える方々もいらっしゃいます。

そんな方々がどうして超基礎コース受講を希望するのか、私自身も非常に興味深く、今回は実際にそんな皆さんが受講されている際に見えてきた、今までの学習の落とし穴のようなものを私なりにまとめてみたいと思います。

1.聞き流すだけ中国語教材やラジオなどのリスニング

音に慣れる・リズムに慣れるという意味では有効的。正しい発音・会話の応用性までは習得しにくい。

たしかに繰り返しくりかえし聞くことによって、一部の単語やフレーズを覚えてしまう程度にはなるかもしれません。

しかし、それだけで実際に通じる中国語を話せるようになるには、よっぽど耳のいい方でない限り難しいです。

また、自分の思ったことを述べるという会話の応用性までは、聞き流すだけでは習得しにくいというのが事実です。

ですので、このような教材は、中国語初心者にとっては、「音に慣れる・リズムに慣れる」という目的でのみ使用してください。

2.市販教材での独学

とくにカタカナ表記だけの教材では、通じる中国語を話せるようにはならない。

中国語初心者が陥りやすいのが、カタカナ表記だけを見て発音してしまうことです。

はっきり言ってしまうと、カタカナ中国語は通じません!

通じない理由はこちらをご覧下さい。→言語の発音の考察

ですので、カタカナ表記だけの中国語教材は使用しないことをおすすめします。

3.大学などの大人数制での学習

自身の興味と積極性にもよるが、一般的には一定の会話レベルに到達しにくい。

中国語超特急を受講される大学生の皆さんは、目的意識が高く、かなり熱心に学習されています。

大学の授業では、ピンインの学習から始まり単語や文法など一定量を学習されていますが、やはり大人数での授業になるので、なかなか細かい指摘や指導を受けられないというのが現状のようです。

本講座を受講される大学生の皆さんは、「なんとなく知っている・なんとなく話せる」という方がほとんどですが、2週間で徹底した発音トレーニングや会話練習をすることで、「本当に身に付いた・本当に話せる」と実感出来ると思います。

4.中国人との交流だけで身につけた中国語

簡単なやりとりぐらいはできるようになるかもしれないが、発展性に乏しい。

 何も基礎を学習しないまま、実際に中国人との交流だけで中国語を話せるようになった方々もいらっしゃいます。

よく中国人が使うような表現を口にしていて「すごいな~」と感心していますが、やはり、少し発展した会話になると、う~ん・・・と頭をかしげてしまう方も多いです。

上記のような学習をしていた方々が、決まって口にするのが、「発音に自信がない。」です。

皆さん、多かれ少なかれ、自分が話す中国語が「なかなか通じない」ことを実感されているようでした。

次回は、「通じる中国語」を話せるようになるためにはどうしたらいいのか、ということをまとめてみたいと思います。

では、また来週!

 

 

 

 

 

 

5日間の到達レベル

 

中国語超特急は中国語学習経験0の方を対象としていますが、0から始めて、5日間のコース終了時にどのくらいのレベルまで到達できるのかについてご説明いたします。

 まずは、発音(ピンイン)学習ですが、ほとんどの生徒さんが子音・母音ともに正しく発音できるようになり、2音節(二つの音の組み合わせ)を読め、聞けるようになります。

 声調(四声)に関しては、5日間で完璧にできるは60%ぐらいでしょうか。

こちらは個人差がでます。

もともと音感のよい方であれば、2音節、3音節もしっかりと声調コントロールできます。

そうでない方でも、単音節(一つの音)であれば、ほぼ問題ないレベルです。

続いて、会話学習ですが、基礎会話とは言え、1日に学習する単語は80~100個にもなります。

ですので、皆さん、最初は単語を覚えるのに苦労されているようです。

 ですが、「合宿」のよいところは、覚えた単語をそのまま使えることだと思います。

机に向かってただひたすら覚えるのでは、なかなか身につきません。

ですが、食事の時間、休み時間など、生徒さんは積極的にその単語を使って「会話」します。

まさに「からだ」で覚えていく感覚です。

5日間を通して繰り返しくりかえし発音、会話を練習していくことによって、中国語に対する免疫ができます。

そして、合宿の後半にもなると食事の時間、休み時間での会話はほぼ中国語のみで行えるようになっています。これも、まさに1日中、中国語漬けの環境にいるからこそできることだと思います。

具体的な著名試験への合格への可能性としては、受講後そのまま受験された場合の今までの合格率としてはざっくり(すべての方が当該試験を受験されるわけではありませんので)とですが80%程度の方がHSK(基礎)3級もしくは中国語検定4級に合格されます。

こちらは、受講開始時に中国語知識ゼロであったことを考えると非常に高い合格率であると言えるはずです。

もちろん、当講座はこれらの資格試験への合格を目的として開発されたわけではなく、あくまで、中国に一人で行っても問題ない実力を身に付けることを最大の目的として開発されています。

その副次的効果としてこのような結果も生み出すことができることをご理解いただければと思います。

 

言語の発音の考察

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 今日は、言語の発音について一緒に考えてみたいと思います。

ランゲッジ・ヴィレッジでは英語と中国語の二言語を取り扱っていますので、母国語の日本語と合わせて、これら3つの言語の発音について考えさせられる機会が多くあります。
私たちがこの二つの言語の発音について考える際に真っ先に感じることがあります。

それは、英語はいわゆる日本人が発する「カタカナ英語」でもほぼ通じるのに対して、中国語は、「カタカナ中国語」では全くといっていいほど通じないという事実です。

極端な話、中国語では日本人の誰もが知っている「謝謝」(ありがとう)すら「シエシエ」では理解してもらえません。もう、その理解してもらえなさ加減といったら、嫌がらせではないかと思うくらいです。

この違いの理由を発音の数に求めようと、両方の言語の発音についてちょっと調べてみました。

まず、英語は
子音 24個
母音 20個 

そして、中国語は

子音 21個
母音 36個 

となっていました。もちろん、どちらも日本語の

子音 16個
母音 5個

に比べると圧倒的に多いですが、両者で比較するとそこまでの差はありません。
しかしながら、現実には先ほど言ったような差があるのです。

そこで、両者の違いをもう少し掘り下げて考えてみました。

hello title write in chineseそこで、わかってきたのが、「音節」という考え方です。

音節とは、「連続する言語音を区切る分節単位で、1個の母音を中心に、その母音単独で、あるいはその母音の前後に1個または複数個の子音を伴って構成する音声の聞こえのまとまりを言う」ものです。


ですので、音節を作り出すためには (子音)+母音 が必要となります。

中国語は日本語と同じように確実に音節をすべての音が作り出します。つまり、子音だけで存在するということがないということです。

それに対して英語では子音だけで音が存在するのです。

たとえば、taste これを、英語で音節分解すると taste(発音téist) となりたった1音節です。つまり、ta以外は音節に関係なく存在しているということです。

なぜ、ここで音節にこだわるのかというと、この音節が英語と中国語の発音の数があまり変わらないのに、中国語のほうが圧倒的に発音が難解であることの理由だと考えられる「イントネーション」(声調)に関係してくるからです。

上記のtasteの発音の表記のように英語にもイントネーションがあります。

これは一つの単語の中で一つの音節だけにあるものです。したがって、このtasteのように一音節だけだったらその単語のイントネーションの場所がわからなくても確実に当たります。すなわち、100%の確率で当たります。

二音節の単語だとしても50%の確率で当たるということになります。

英語では、三音節の単語というのはそこまで多くはありませんので、たとえ、イントネーションについていい加減であったとしても50%以上の確率でイントネーションについて正しく表現することができると言えます。

それに対して、中国語のすべての音は音節を作ります。これは、漢字一つに対して一つの音節があるということです。しかも、ご存じのとおり中国語には四声がありますので、一つの漢字ごとにイントネーションの正確さとして四択を迫られることになります。

すなわち、漢字二つで成り立つ単語であれば、25%×25%=6.25%の確率でしか当たらなくなってしまうという計算になります。

つまり、単純に言えば、発音の数はそこまで変わらない英語と中国語でも、イントネーション(声調)を考慮に入れれば、8倍以上もの差があると考えるべきかもしれません。

本来学習によって確実に習得するべき事柄ですので「当たる」とか「当たらない」とかいうような表現を用いるのはふさわしくないかも知れません。

しかしながら、私としてはどうしてもあの中国人の皆さんの「嫌がらせ」に近い「理解してくれなさ加減」を何とか理屈で理解したいと思ったのです。

これによって、日本人にとっての中国語の本質が見えてきたと思います。

日本人にとって中国語は、他の言語を母国語とする人々にとっては、意味不明な記号としか思えない「漢字」をすでに習得しているという意味でのアドバンテージと、発音の数が日本語よりも圧倒的に多い英語の8倍以上でなおかつ、ほとんど日本語には存在しないイントネーションが圧倒的に存在してしまうというディスアドバンテージを同時に抱えながら学習をしなければならない言語であると言えます。

このことをしっかりと踏まえた上でカリキュラム作りをするということが日本人にとっての中国語講座には絶対的に必要となってくることを改めて痛感したのでした。

*この意味で、中国語初心者が直接中国留学して世界中の学生と机を並べて行う授業だけは、特に日本人には受けていただきたくないと思います。